B型肝炎ウイルスは、血液や体液を介して感染するウイルスで、肝炎、肝硬変、肝がんなどの病気の原因になります。
B型肝炎ウイルスに感染すると、ウイルスが肝臓の中で増えるときに、肝臓の細胞に入り込み遺伝子に組み込まれてしまうため、体の中からウイルスを追い出すことができません。
大人になってからウイルスに感染した場合は、免疫機能によりウイルスを排除するための中和抗体(HBs抗体)がつくられるため、肝臓の中にウイルスの遺伝子が存在しても、通常は肝臓病を発症することはありません。このような状態をB型肝炎ウイルスの「既往感染」とよんでいます。
しかし、免疫機能が未熟な乳幼児のときにB型肝炎ウイルスに感染した場合は、中和抗体ができないため、ウイルスが肝臓内で増えて、血液中にもでてくるようになります。これがB型肝炎ウイルスの「キャリア」とよばれる状態です。B型肝炎ウイルスのキャリアであるかどうかは、血液検査で確認できます。キャリアの場合は「HBs抗原陽性」と診断されます。
日本肝臓学会 編:慢性肝炎・肝硬変の診療ガイド2016, 文光堂, 2016:p.11より改変
B型肝炎ウイルスは、血液や体液を介して感染するウイルスで、肝炎、肝硬変、肝がんなどの病気の原因になります。
B型肝炎ウイルスに感染すると、ウイルスが肝臓の中で増えるときに、肝臓の細胞に入り込み遺伝子に組み込まれてしまうため、体の中からウイルスを追い出すことができません。
大人になってからウイルスに感染した場合は、免疫機能によりウイルスを排除するための中和抗体(HBs抗体)がつくられるため、肝臓の中にウイルスの遺伝子が存在しても、通常は肝臓病を発症することはありません。このような状態をB型肝炎ウイルスの「既往感染」とよんでいます。
しかし、免疫機能が未熟な乳幼児のときにB型肝炎ウイルスに感染した場合は、中和抗体ができないため、ウイルスが肝臓内で増えて、血液中にもでてくるようになります。これがB型肝炎ウイルスの「キャリア」とよばれる状態です。B型肝炎ウイルスのキャリアであるかどうかは、血液検査で確認できます。キャリアの場合は「HBs抗原陽性」と診断されます。
日本肝臓学会 編:慢性肝炎・肝硬変の診療ガイド2016, 文光堂, 2016:p.11より改変