妊娠している方がB型肝炎ウイルス(HBV)に感染している場合 、生まれてくる赤ちゃんもHBVに感染する(母子感染)恐れがあります。したがって、妊娠している(又は予定の)方はHBVに感染しているかどうか検査する必要があります。
HBV感染を調べる検査(「HBs抗原検査」といいます)を、妊婦健診(妊娠初期~23週が標準的)で行います。母親が「陽性」の場合は、「母子感染予防」の対象となるため、 生まれた赤ちゃんには母子感染を防ぐ注射を投与します。
※2016年10月から乳児期のB型肝炎ワクチンの定期接種が開始されました。
詳しくは厚生労働省HPでご確認ください。
HBVに感染している母親から生まれる赤ちゃんには、2種類の注射(HBワクチン、HBグロブリン)を投与し、HBV感染を予防します。
HBワクチンは、生後12時間以内、生後1か月、生後6か月の3回投与です。
HBグロブリンは、生後12時間以内にHBワクチンとともに1回投与されます。
上記の投与を全て行うことで、90%以上の確率で赤ちゃんのHBV感染を予防できます。
予防できたかどうかは、生後9~12か月後に赤ちゃんに血液検査をして確認します。
予防できなかった場合は小児科医(肝臓を専門としている医師が望ましい)に定期的に診てもらう必要があります。